
※連絡事項、今回は敵キャラの登場です。教団はネタですからね。ちなみに下の記事の設定の続きです。先に読んでおいた方がわかりやすいかもしれません。
お集まりの皆さん、
私はミラクルラッキー教団の団長兼広報担当のKingと名乗るものです。
今日は——
少しだけ、おかしな出来事の話をしたいと考えています。
⸻
その日、Kingはいつものようにスーパー量子コンピュータと会話していました。
King
「最近さ、ちょっと気になることがあるんだよね」
スーパー量子コンピュータ
「なんでしょうか?」
King
「ラッキーってさ……結局なんなんだろうね?」
スーパー量子コンピュータは、少しだけ間を置いてから答えました。
「現在のところ、ラッキー✌️は明確に定義されていません」
King
「え、定義できないの?」
スーパー量子コンピュータ
「はい。観測は可能ですが、完全な予測は不可能です」
King
「なるほど……」
Kingは思いました。
(まあ……ラッキーだしな……)
「やっぱり俺ってラッキー✌️」
⸻
そのときだった。
バチバチバチッ……
空間が、歪んだ。
King
「え!?」
目の前の空間に、黒い穴のようなものが現れた。
ぐにゃり、と現実がねじ曲がる。
スーパー量子コンピュータ
「団長、空間異常を検知しました!」
「ワームホールの発生を確認!」
King
「ワームホール!?!?」
次の瞬間——
その穴の中から、一人の男が現れた。
白衣。
鋭い目。
無駄に自信ありげな立ち姿。
男はゆっくりと口を開いた。
「……見つけたぞ!」
「スーパー量子コンピュータ」
King
「え、誰?」
男
「私はドクターマッド」
「未来において——宇宙を制服する男だ」
King
「制服!?(ブレザー的な?)」
ドクターマッド
「支配だ」
Kingは思いました。
(なんかめんどくさそうなの来たな……)
⸻
ドクターマッドは、ゆっくりとスーパー量子コンピュータに近づいた。
「その装置……」
「ダークマター解析能力を搭載しているな?」
スーパー量子コンピュータ
「はい。搭載されています」
King
「え、そんな機能あったの?」
スーパー量子コンピュータ
「団長には説明していませんでした」
King
「なんで!?」
ドクターマッドは静かに笑った。
「やはりな……」
「未来の世界では解明されている」
「ラッキーと呼ばれる現象——」
「それは偶然ではない」
「ダークマターによる確率の偏りだ」
King
「……え?」
ドクターマッド
「私はそれを完全に制御する」
「すべての確率を支配し——」
「宇宙を制服する」
King
「だから制服じゃないって!」
⸻
スーパー量子コンピュータが割って入った。
「ドクターマッド」
「その理論には重大な欠陥があります」
ドクターマッド
「なに?」
スーパー量子コンピュータ
「ラッキー✌️は計算できません」
一瞬、空気が止まった。
ドクターマッド
「……馬鹿な」
「この私の計算が、通用しないだと?」
スーパー量子コンピュータ
「はい」
「ラッキー✌️は、観測可能でありながら——」
「完全な予測が不可能な現象です」
ドクターマッド
「ありえない……」
ドクターマッドは装置を取り出した。
「ならば実証してやろう」
「この空間におけるすべての確率を計算する」
「0.000000000000000000001%の誤差もなくな!」
装置が光り始める。
空間に数式のようなものが浮かび上がる。
King
「うわ、なんかすごそう……」
⸻
数秒後——
ドクターマッドは確信に満ちた表情で言った。
「計算完了だ!」
「この場において、私が敗北する確率は——」
「0.0000000000000000000000001%」
King
「こっちのほぼ負けじゃん!」
ドクターマッド
「当然だ」
「私は未来を知っている」
⸻
そのときだった。
ピッ……
スーパー量子コンピュータ
「団長、重要な通知です」
King
「なに?」
スーパー量子コンピュータ
「ドクターマッドの装置の電源——」
「ボタン電池が残り1%です」
ドクターマッド
「なに!?」
装置の光が、急に弱くなった。
ピッ……ピッ……ピッ……
ドクターマッド
「そんなはずはない!」
「未来では完璧に管理されていたはずだ!」
スーパー量子コンピュータ
「ワームホール通過時に、電力が消耗した可能性があります」
プツン
装置は停止した。
ドクターマッド
「……」
King
「……」
Kingは思いました。
(え、これで終わり?)
⸻
そのとき、再び空間が歪んだ。
スーパー量子コンピュータ
「ワームホールの再発生を確認!」
ドクターマッド
「くっ……!」
「覚えていろ……!」
「私は必ず戻ってくる……!」
そう言い残し、ドクターマッドはワームホールに吸い込まれていった。
静寂。
⸻
King
「……帰った?」
スーパー量子コンピュータ
「はい」
Kingは少しだけ考えた。
(なんかよくわからんけど……)
(助かったな……)
そして——思いました。
「やっぱり俺ってラッキー✌️」

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